- 塗装コラム
- 2023年8月11日
錆止め塗料の効果とは?【種類・費用・塗装のタイミング・オススメ塗料をご紹介】
錆が見られる鉄部には、適切な塗装を行うことで、今後の錆の再発を防ぐことができるんですよ🎵
いつもウォールハーツのブログを読んでいただきありがとうございます。
外壁塗装をご検討の方で、業者から見積もりをもらった時に「錆止め塗装」や「鉄部塗装」といった項目を見たことがありますでしょうか?
これらは家を守るために欠かせない要素なのです。錆は家の美しさだけでなく、建物の寿命にも深刻な影響を及ぼす恐れがあります。
そこで、このブログでは錆止め塗料の効果や種類、費用、適切な塗装のタイミング、優良業者が行う錆止め塗装の方法までを詳しく解説します。さらに、優れた塗料のおすすめもご紹介。家の寿命を延ばし、美しさを保つための秘訣をご覧ください✨✨
錆止め塗料の効果とは?【種類・費用・塗装のタイミング・オススメ塗料をご紹介】
目次
錆止め塗料とは
錆止め塗料とは、建物内にある鉄部(雨樋『あまどい』、破風板『はふいた』、シャッターボックス、雨戸、水切りなど)に錆が発生するのを防ぐための塗料です。
一般的に、塗料は顔料(色が付いたもの)、樹脂、添加剤、溶剤という4つの構成でできていますが、錆止め塗料には、顔料に防サビ効果のある成分が含まれています。
錆の原因は空気中の水と酸素
そもそも、錆とは何が原因で起こるのでしょうか?それは、金属が空気に触れることにあります。
空気中には、水や酸素が含まれており、これらが金属と接触することで化学反応が起こり、酸化鉄が発生します。赤茶色の錆の正体は、この酸化鉄によるものです。
錆が発生しやすい場所
錆が起きやすい所は建物における鉄部と言われる箇所です。鉄部とは、鉄でできた部材のことで、磁石でくっつくものは全て鉄部になります。
特に以下の部分に錆が発生しやすいです。
●雨樋(あまどい)
●シャッターボックス
●換気フード
●屋根水切り
●棟板金(むねばんきん)
このように、直接雨が当たりやすい箇所に錆が起きやすいです。また、梅雨時期や海沿いにある建物は錆が発生しやすいことがあります。
錆を放置すると雨漏りの原因に
錆は、付着したコケやカビなどのように表面を洗い流して落とすことはできません。一度発生した錆は、金属自体の形や強度さえも変えてしまいます。
もし錆を放置しておくと、金属部分の形状が変わってしまい、塗装だけでは修復しきれないこともあります。また、錆が原因で雨漏りが起こることも少なくありません。
塗装での修復が困難な場合、新たに交換する必要があり、交換にかかる費用が高くつくこともあります。
よって、錆止め塗装は、錆の発生前に予防策として行うか、錆の状態が軽度の場合に早めに行うことがとても大切です。
錆止め塗料の効果
錆止め塗装は錆が発生する前の予防と錆が発生した時の抑止の目的で行われます。
錆止め塗装を行うことで、鉄部の表面に塗膜が作られます。この塗膜は、錆の原因となる水や空気が直接鉄部に接触するのを防ぎ、錆の発生を防ぐ効果があります。
錆止め塗料の具体的な効果は以下の通りです。
錆止め塗料で得られる効果 ●塗装が剥がれて錆が発生しやすい鉄部の防サビ性を向上(予防) ●既に発生した錆の進行抑止、再発防止 ●建物の美観の向上 |
錆止め効果を5年以上待たせるためには
錆止め塗装による効果の持続期間は比較的短く、おおむね5年程度です。
というのも、錆止め塗装はあくまでも下地処理の一環に過ぎません。錆止め効果を長持ちさせるためには、錆止め塗装の後に、中塗りと上塗りを行う必要があります。
この3回の塗り重ねによって、10年以上の錆止め効果をもたらすことができるのです。錆止め塗装の具体的な手順は、第7章にて詳しく解説していきます。
錆止め塗装の適切なタイミング
一般的には、触ると白い粉が手につくチョーキングが起きた時に塗装を行うのがベストです🎵
第1章にて、鉄部は空気との接触が原因で錆が発生するとお伝えしました。鉄部の表面は塗装によって形成された塗膜がありますが、この塗膜は紫外線による乾燥や雨水による湿潤を繰り返すことでひび割れや剥がれを起こします。
やがて鉄部が表面にむき出しになり、空気や水に触れ、錆の発生へと繋がります。
つまり、塗膜を観察することで、錆止め塗装を行うタイミングがわかるのです。
それでは、皆さんが確認しやすいシャッターボックスの劣化を例に見ていきましょう。
色あせ(~3年)
塗装の必要性:★☆☆☆☆
まず最初に塗膜に起きる劣化現象は色あせです。
紫外線の影響により、金属表面の塗膜に若干の劣化が起きた場合に見受けられます。この段階では早々の塗装は必要ありません。
チョーキング(3年~5年)
塗装の必要性:★★★☆☆
チョーキングとは、太陽の光で塗膜の分子が分解され、手に触れると白い粉が付く現象です。
これは、塗膜の防水力が弱まってきている証拠です。そのため、錆の発生の予防策として、チョーキングを機に錆止め塗装を検討するのがベストなタイミングです。
塗膜のひび割れや剥がれ(5年~7年)
塗装の必要性:★★★★☆
チョーキングが発生した後に起こる現象は、塗膜の剥がれやひび割れです。
この状態を放置すると、鉄部がむき出しになり、直接空気と触れてしまいます。
この段階では、錆が発生しやすい状況にあるため、早めの塗装が必要です。
サビの発生(5年~7年)
塗膜の剥がれによって、空気中にむき出しになった鉄部は、時間の経過とともに錆が発生します。
錆の度合いが軽度な段階では、サンドペーパーなどで錆を落とした後に錆止め塗料を塗ることで再発を防ぐことができます。すぐに塗装業者を探しましょう。
ただし、錆の進行が進み、鉄部の形状が変わったり、強度が大きく下がっている場合は、塗装では解決できず、交換が必要となります。
この場合、費用が跳ね上がることがあるので注意が必要です。
このように、塗膜の状態を観察することで錆止めを行うべきタイミングを知ることができます。錆止めは早めに行い、錆の発生を未然に防ぐことが、建物の老朽化を防ぐ上で大切です。
まずは鉄部に触れ、チョーキングが発生しているかを確認しましょう。
ご自身で判断ができない場合は、一度業者に診断を行ってもらうことをおすすめします。
新築物件は5年後に錆が発生しやすい
これは余談ですが、新築の一軒家の場合、新築後5年以内に鉄部の錆止め塗装を行うことをお勧めします。タイミングが比較的早く感じられる方も多いと思いますが、これには理由があります。
それは、新築後の建物内の鉄部には、ほとんどの場合、耐久性の低いアクリル塗料が塗られており、5年程度で塗膜が剥がれてしまうからです。
よって、家が建てられてから5年後のタイミングで一度業者に診断してもらうことをおすすめします。
錆止め塗料の種類
錆止め塗料には、油性系、合成樹脂系、エポキシ樹脂系の3つの主要なタイプがあります。
塗料の性能、職人の作業効率、環境問題の観点から、近年、戸建て住宅で最も使われているのはエポキシ樹脂系の錆止め塗料になります。
それぞれのメリットとデメリットは下記の通りです。
油性系錆止め塗料
錆止め塗料には油性と水性の2つがあります。一般的には油性系の錆止め塗料は、水性よりも密着性や耐久性、防サビ効果が高い傾向にあります。
しかし、水性よりも乾くのに時間がかかり、職人の作業効率が悪化するため、その分人件費が増すことから、一般の戸建て住宅で使われることはほとんどありません。
合成樹脂系錆止め塗料
合成樹脂系錆止め塗料は、速乾性が高く(作業効率向上)、紫外線に強いのが特徴です。
ただし、油性系錆止め塗料と比べると防サビ効果が弱まってしまうのが弱点です。
エポキシ樹脂系錆止め塗料
近年、戸建て住宅の錆止め塗装で最もよく使われているのがエポキシ樹脂系の錆止め塗料です。
油性系の塗料よりも防サビ効果が若干劣るものの、速乾性、密着性、耐久性に優れ、臭いが少ないことから環境にも優しいと言えます。
注意点として、エポキシ樹脂系の塗料の上に塗る塗料との相性が問われるため、その上に塗る塗料の選定には慎重な判断必要です。
塗装専門店であれば、この手の正確な判断ができるため安心できるでしょう。
おすすめの錆止め塗料
当店には、雨樋やシャッターボックス、金属折半屋根などに発生した錆が気になって塗装を依頼されるお客様がたくさんいらっしゃいます。
そこで、この章では数多くの塗装を経験した当店の職人一同が、自信をもってオススメする錆止め塗料をご紹介したいと思います。
1液ハイポンファインデクロ
\オススメの理由/ ✔鉄部の素材を選ばない ✔各性能が高い万能タイプ ✔鉄部自体の寿命を延ばしてくれる |
こちらは、日本ペイント製のエポキシ樹脂系錆止め塗料です。
この塗料は、速乾性、密着性、防サビ効果、耐久性のすべてが高いため、戸建てやアパートの鉄部塗装で最もよく使われている定番の錆止め塗料です。
一部の錆止め塗料は、鉄部の素材によって密着性が低いのですが、1液ハイポンファインデクロは、鉄、亜鉛、ステンレス、アルミなどさまざまな素材に対してもしっかりと密着します。
さらに、この塗料は強固な塗膜を表面に形成し、空気との接触を遮断するため、鉄部自体の寿命を延ばすメリットがあります。
ハイポンファインプライマーⅡ
\オススメの理由/ ✔防サビ効果が最も高い ✔錆がひどいときには打ってつけ |
こちらも引き続き、日本ペイント製のエポキシ樹脂系錆止め塗料です。
前述した1液ハイポンファインデクロよりもさらに強い防サビ効果を持っています。この理由は、本製品が2液型タイプの錆止め塗料であるからです。
2液型とは、通常の塗料に硬化剤が含まれたものです。一般的に、2液型の錆止め塗料の方が1液型よりも防サビ効果が強いとされています。
硬化剤が含まれることで、より強固で耐久性の高い塗膜が形成され、鉄部を保護する効果があるのです。
防錆型ファインウレタンU100
\オススメの理由/ ✔できるだけ費用を抑えたい方には最適 |
防錆型ファインウレタンU100は、日本ペイント製のウレタン塗料です。この製品は、これまでにご紹介した錆止め塗料とは少し異なる性質を持っています。
具体的に言うと、この塗料は、通常の錆止め塗料ではなく、屋根や外壁に塗るような仕上げに使う塗料に防カビ効果が含まれた塗料であると言えます。
第1章でお伝えした通り、通常、鉄部の錆止めを行う際には、まず最初に錆止め塗料を塗り、その上に中塗りと上塗りの合計3回塗りを行います。
それに対して、防錆型ウレタン塗料は、すでに塗料自体に防カビ効果が含まれているため、中塗りと上塗りの2回の塗り作業だけで錆を防ぐことができ、その分費用を抑えることができます。
したがって、外壁や屋根にはコストはかけて良いけど、鉄部にまではこだわらない方向けのリーズナブルな塗料です。
水性ハイポンプライマー
\オススメの理由/ ✔臭いが少なく、環境に優しい水性タイプ ✔店舗・施設・病院などのドア・枠などに最適 |
水性ハイポンプライマーは、日本ペイント性のエポキシ樹脂系の錆止め塗料です。
この塗料は、水性系の塗料なため、塗料独特の臭いが抑えられており、環境にも優しく、人の出入りの多い店舗や病院などの施設であっても安心して塗装を行うことができます。
このように、当店では外壁や屋根の塗料だけでなく、鉄部の塗料にも細部までこだわっています。
お客様のご希望や環境を考慮して、長く防錆効果が持続する塗料をご提案するように心がけています。
錆止め塗装の単価
この章では、実際に錆止め塗装を業者に依頼するときの相場を見ていきます。
見積書には、錆止め、もしくは鉄部塗装などと記載されます。
錆止めの平均単価は300円~900円/㎡
錆止め塗装にかかる費用は、どの塗料を使うかによって大きく金額が異なります。
JISK5621~5625の錆止め塗料であれば300円~500円/㎡ですが、高品質な変性エポキシ系の場合は900円/㎡程となります。
単価が2000円/㎡を超える業者の場合は、費用が水増しされている可能性がかなり高いため、注意が必要です。
錆止め塗料の色(当店のこだわり)
錆止め塗料には、屋根や外壁を塗装する時と同じようにカラーがあります。
基本カラーは、白(もしくはグレー)・黒・赤さび色です。
当店は、錆止め塗料の性能だけでなくカラーにもこだわりがあり、より綺麗な外観になるように、仕上げ塗料のカラーに合わせて使い分けています。
錆止め塗料 赤さび色
鉄部塗装を仕上げる際には、黒色やこげ茶色の塗料で塗られる場合が多いです。よって、その前の段階で行う錆止め塗装のカラーには赤さび系のカラーを使用することで、仕上がりの発色がより綺麗になります。
錆止め塗料 白(もしくはグレー)
鉄部のカラーを白やベージュに仕上げる場合もあります。その際には、錆止め塗料のカラーも白色もしくはグレーに合わせることで、仕上げ塗料の発色がより良くなります。
白は、太陽の光の反射率が高いため、遮熱効果をもたらします。
錆止め塗料 黒
鉄部を黒色で仕上げる際には、錆止め塗料も黒色を選びます。
このように、鉄部の錆止め塗装を行う際には、最終的にはどのカラーで塗るのかを決めた上で、それに見合った錆止め塗料のカラーを選びます。
鉄部は、建物のアクセントカラーとなることもある為、建物の美観を損ねないための当店のこだわりでもあります。
錆止め塗装の正しい手順
錆止め塗装は、正しい施工順序に基づいた業者に行ってもらわないと、防サビ効果は持続しません。
というのも、劣化した鉄部にいきなり塗装しても、すぐに塗料が剥がれてしまうからです。
錆止め効果を最大限に発揮するためには、空気が入り込む隙間を作らないことです。
塗料の密着性を考慮した上で、以下の手順に沿って行うことが大切です。
ケレン掛け
ケレン掛けとは、サンドペーパー等で、古い塗膜や汚れ、錆を落とす作業です。
これは塗料とのすき間を埋めるためにとても大切な作業です。
また、ケレン掛けには表面に凹凸を作る目的もあり、これによって上から塗る塗料の密着性が高まり、塗料が剥がれにくくなります。
錆止め塗装
ケレン掛けをしっかり行った後には、錆止め塗装を行います。錆止め効果を浸透させるには、塗装後に約1日の乾燥期間を設けることが大切です。
中塗りと上塗りで仕上げる
第1章でお伝えした通り、錆止め塗装の後は、雨風や紫外線から守る塗膜を作るために、2回の塗り重ねを行います。(錆止め塗装を含め合計で3回の塗り重ね)
このように、ケレン掛けで密着性を高めた上で錆止めを行い、さらに2回の仕上げ塗装を行うことで、空気中の水や酸素から鉄部を遮断し、10年以上続く錆止め効果をもたらすことができます。
業者を選ぶ際には、錆止め塗装をこの手順に沿って行うかどうかを事前に聞いておくことを覚えておきましょう。
さて、本日は錆止め塗装についてまとめましたがいかがでしたか?
まずはご自宅にある雨樋やシャッターボックス、雨戸を触ってみて、白い粉が手につくかどうかを確認し、塗装の時期を考えてみましょう。
業者を選ぶ際には、正しい施工に基づいているかも忘れずに聞いてみましょうね🎵
本日のブログは以上です。
最後までお読みいただきありがとうございました。
当店について
久留米市の屋根塗装・外壁塗装専門店
ウォールハーツ
〒839-0809
福岡県久留米市東合川3丁目20-28-4F
TEL:0942-92-8741
-当店はしつこい営業を一切いたしません-