- 塗装コラム
- 2023年3月30日
雨漏りの原因とは?発生しやすい箇所と火災保険の適用可否を徹底解説
いつもウォールハーツのブログを読んでいただきありがとうございます。
一軒家のトラブルの1つとしてよく心配されるのが雨漏りです。
雨漏りは、原因がわからずに放置しておくと、建物の劣化や健康被害に繋がることもあります。
そこで、今回は雨漏りの原因や火災保険の適用可否、そして信頼できる業者の探し方についてご紹介します。
雨漏りに悩む方はもちろん、将来的に不安がある方もぜひご一読ください。
雨漏りの原因とは?発生しやすい箇所と火災保険の適用可否を徹底解説
目次
雨漏りの原因は?
雨漏りの原因は「隙間」である
雨漏りは、屋根や外壁、ベランダなどに隙間があった場合に、雨水が侵入して起こります。
建物各所の隙間は、外壁や屋根塗装、サッシ廻りのシーリング工事、ベランダの防水工事など定期的なメンテナンスによって埋められ、内部に雨水が入らないようにできます。
しかし、建物は毎日、紫外線や雨風の影響を受けるため、時間の経過とともに建物の節々に亀裂や浮き、剥がれ等の劣化が起き、隙間が生まれ、そこから雨水が侵入してしまうのです。
浸水は雨漏りが原因ではないこともある
実は、室内に浸水が見られたからといって、確実に雨漏りが起きているというわけでもありません。
実は、室内の浸水は雨漏り以外にも「漏水」や「結露」が考えられます。
漏水とは、主に水道管や排水設備などにトラブルが起き、水漏れを起こしている現象をいいます。
水を使用していないのにメーターが回っていたり、水道代がいつもより上がっていた場合は漏水が考えられます。
結露とは、室内と外の温度差によって、室内や屋根裏部屋にこもった水蒸気が冷え、それが水となる現象です。
雨漏りは大雨が降った後などに浸水が確認されますが、結露は温度差によって発生するため、冬場などに起きやすいです。
雨が降っていないのに浸水が見られる時は、結露の可能性が高いです。
このように、室内に浸水が起きた時、その原因が雨漏りなのか、それ以外なのかは、業者に見てもらうことが大切です。
雨漏りが発生しやすい箇所
では、実際に雨漏りが起きやすい箇所はどこなのかを見ていきます。
屋根の棟板金
雨漏りが起きやすい箇所といえば屋根ですが、屋根の頂点にある「棟」が最も雨漏りが起きやすいところになります。
屋根には、面と面が重なる部分があり、そこには隙間が生じます。
その隙間を埋めるために棟があります。
スレート屋根や金属屋根には「棟板金(むねばんきん)」、瓦屋根には「棟瓦(むねがわら)」と呼ばれる棟が設置され、雨水の侵入を防いでくれます。
しかし、経年劣化により棟板金のサビや剥がれ、棟瓦の割れなどが原因で隙間が生じ、そこから屋根内部に雨水が侵入し、時間をかけて雨漏りが起こります。
屋根の破損部分
台風や地震などの外的要因により、屋根材にヒビや剥がれ、もしくは瓦のズレが生じ、屋根の下地が露出したところから雨水が侵入します。
特に、スレート屋根やセメント瓦は定期的に塗装しておかないと、撥水効果のある塗膜を失い、屋根が雨水を吸収してしまいます。
天窓
天窓は、屋根の下地に穴を空け、そこにはめ込む形で設置されます。
その周囲は、水切り板金やシーリングによって防水処理がされています。
板金のサビや穴、もしくはシーリング材の亀裂などにより隙間が生じた場合は、雨漏りに直結してしまいます。
外壁の劣化
雨漏りを考えた時、雨水が直接当たる屋根を第一に考える方が多いですが、実は外壁から雨水が侵入することも多いのです。
どういう場合に雨漏りが起きやすいかというと、台風などの強風時に横向きの雨が直面した時や、雨樋の劣化により雨水が流れ落ちてきた時です。
特に、外壁に以下のような劣化が見られた際に、雨漏りが起きやすいです。
サッシ廻り
建物の窓やドア等のサッシには、シーリング材というゴム状の防水材が埋められています。
このシーリング材は紫外線や雨水が当たることで痩せていき、時間が経つにつれて亀裂が生じ、その隙間から雨水が侵入します。
ベランダ
実は、ベランダが原因で雨漏りが起きることもあります。
ベランダは、位置的に雨風が直接当たりやすい箇所です。
表面に防水コーティングが施されているのですが、人の出入りも多いため、表面が擦れやすく、塗膜が弱まりやすいのです。
実際に雨漏りが起きやすいベランダの箇所は下記のようにたくさんあります。
サッシ廻りのシーリング部分や笠木と外壁の間に雨水が浸水しやすいです。
また、排水管に草やゴミなどが詰まっている場合に雨水があふれ出し、防水性の弱まった床面やひび割れ箇所から建物内部に浸水したりすることがあります。
自分でできる雨漏りの応急処置
基本的には、雨漏りの修理は業者に依頼するのが一番です。
しかし、雨漏りが完全に直るまでには、業者選びや保険の手続きなどの時間を要するため、その間に自宅で応急処置をしておくことが大切です。
この章では、自宅でできる応急処置方法をご紹介します。
天井から落ちる水はバケツで対策
雨水が落ちているところに新聞紙やブルーシートを引き、その上にバケツを置きます。
この時、バケツの中に雑巾を入れておくことで、水の飛び散りを防げます。
これを行うことで、雨水の飛散による床の腐食などの二次被害を防ぐことができます。
窓周りの雨漏りは雑巾で水を吸収
窓枠やサッシ廻りから雨漏りが起きている場合は、濡れている部分に雑巾を置いて対処します。
この時、カーテンが濡れ続けるとカビが発生するため、カーテンを外した方が良いです。
屋根の雨漏りはブルーシートでカバー
屋根から雨漏りが発生する場合は、屋根のどの部分が原因なのかが分かりづらいため、できるだけ広範囲にブルーシートを被せ、風などで飛ばないように砂利を詰めた土嚢袋をおもりとして使った方が良いです。
しかし、高所作業になるため、必ず2人以上で行い、以下の環境で行ってください。
<屋根の応急処置をする場合の条件> ・雨が降っていない ・風が強くない ・屋根が塗れていない ・屋根の端は歩かない |
雨漏り修理の費用相場は?
雨漏りの修理費用の相場は、雨漏りの状態や修理箇所によって様々です。
場所ごとの費用感を以下にまとめます。
具体的な費用を知りたい場合は2~3社から見積もりを取得することをお勧めします。
場所 | 費用 |
瓦・スレート屋根 | 1万円~40万円 |
棟板金 | 3万円~20万円 |
外壁 | 5万円~50万円 |
窓枠 | 3万円~20万円 |
ベランダ | 3万円~20万円 |
安ければ良いというわけでもない
雨漏り修理を業者に依頼する時、どうしても費用を抑えたいというお気持ちがあるかと思います。
しかし、値段だけを重視すると、雨漏りが再発する可能性があります。
これは、安い見積もりを提示する業者は、手抜き工事を行い、根本的な原因を解決しない場合があるからです。
よって、雨漏りを確実に修理するためには、原因特定や工事内容を優先する業者に依頼することが大切です。
雨漏り修理に火災保険は使える?
雨漏り修理時に発生した費用は、火災保険の適用となるケースがあります。
この章では、どういったケースが火災保険の対象となるのか、また、保険を適用する際の注意点を説明していきます。
火災保険の対象となる雨漏りの条件
火災保険は「火事」による被害でしか適用とならないとお考えの方は多いかと思いますが、実際は建物を「自然災害」から守るための保険ですので、自然災害が原因で発生した雨漏りの修理費用は保険で適用されます。
その中でも、雨漏りは、「風災」という枠組みの中で保険が適用となります。
風災とは、台風や強風、大雨、ひょうなどの自然災害のことを指します。
〈風災による具体的な雨漏りの保険対象事例〉 ・台風などの強風により屋根材が飛ばされ、そこから雨漏りが発生した ・大雨や強風により雨樋が壊れ、雨漏りが雨漏りに発展した ・大雪で屋根の一部が壊れて雨漏りの原因となった |
よって、加入している保険の中に、「風災補償」が含まれているかどうかを確認しましょう。
「経年劣化」は火災保険の対象にならない
自然災害の中で「風災」が原因であれば保険適用となりますが、「経年劣化」が原因となった場合は保険がおりません。
これは、経年劣化を保険に含むと、ほとんどの場合が保険対象となり、保険会社の倒産リスクにつながるからです。
塗装などのメンテナンスを行わずに、劣化を10年以上放置した場合などは、例え風災による雨漏りが発生したとしても、そもそもの原因が経年劣化によるものと判断され、保険の対象外となることがありますので、注意が必要です。
火災保険を適用するためにも、建物の定期的なメンテナンスは欠かせません。
雨漏り修理の費用は火災保険でいくらまでカバーできるのか
火災保険の適用額は加入している保険のタイプによって異なります。
主に2つのタイプがありますので、加入している保険の内容を確認してみましょう。
①損害額20万以上タイプ
ほとんどの火災保険のタイプは、20万円以上の損害があった場合に適用となります。
つまり、雨漏りの修理費用が10万円だった場合、20万円以上とならないため、この場合は10万円が自己負担となります。
仮に修理費用が30万円だった場合、20万円を超えているので、30万円がそのまま保険の対象となり、自己負担額は0円となります。
保険の内容によっては、損害額が10万円以上で適用となったり、保険の適用額に上限が設けられている場合がありますので、加入している保険の内容を確認してみましょう。
②免責タイプ
免責タイプは、最初から自分で負担する金額を設定する方式です。
例えば自己負担額を8万円と設定し、実際の雨漏りの修理金額が10万円だった場合、差額の2万円に対して保険金がおります。
保険の申請は被害から3年以内に行うこと
保険法により、雨漏りが発生してから3年以内に保険の申請をしないと、無効となってしまいます。
これは、自然災害が原因であったとしても、3年以上経った場合は経年劣化が原因とされ、保険の対象外となりますので、できるだけ早く申請することが大切です。
雨漏り修理の良い業者の探し方
インターネットで「雨漏り 修理」などで検索するとたくさんの業者が出てくるかと思います。
結局どの業者を選べば良いのかわからなくなることがあるので、ここでは何を基準に業者を選べば良いのかをお伝えします。
火災保険を適用した実績がある会社に依頼する
雨漏り修理を業者に依頼する場合は、その会社に火災保険を適用した上で雨漏り修理を行った実績がどれくらいあるのかを確認しましょう。
火災保険を申請する場合は、見積書や雨漏りの原因や修理方法などをまとめた報告書の作成など、専門性の高い作業を行う必要があります。
さらに第三者機関の鑑定人による現場調査が行われ、雨漏りが起きた個所について、自然災害が原因だあったかなどが確認されます。
このような複雑な手続きもスムーズに対応ができる、経験が豊富な業者を選ぶことはとても大切です。
地域に密着していて家から近い業者
雨漏り修理業者を探すうえで必要なのは、早急に対応してくれるかどうかです。
地域密着の会社や、家から車で15分以内の業者であれば、到着も早く、現地調査や工事の日程が組みやすいので、地域性を大切にした業者に依頼することも大切です。
また、雨漏り修理後のアフターフォローについてもしっかりと行ってくれるかを事前に確認しておきましょう。
雨漏りの原因を特定し、写真などで報告してくれる業者
雨漏りの原因は、さまざまな要素が複雑に絡み合っているため、特定するのが難しいとされています。
屋根が原因の場合は、実際に屋根に上って、屋根の内側まで調査する必要があります。
この調査時間が短く、さらっと見ただけで原因を特定しようとする業者に依頼しても、雨漏りが直ることはありません。
多少の費用はかかるかもしれませんが、調査に十分な時間を割き、写真などでしっかり報告してくれる業者を選ぶようにしましょう。
さて、今回は雨漏りの原因や火災保険の適用の有無、また良い業者の探し方についてお伝えしましたがいかがでしたでしょうか?
既に雨漏りが起きている方や、その疑いがある方は、ぜひ今回の内容を参考にして良い業者を探してみてくださいね(^^♪
本日のブログは以上です。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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