- 塗装コラム
- 2023年4月18日
付帯部とは?外壁塗装と一緒に行う必要はある?【おすすめの塗料と費用を徹底解説】
いつもウォールハーツのブログをご覧いただきありがとうございます。
外壁塗装の見積書の中にある付帯部塗装ですが、
「付帯部ってそもそも何?」
「付帯部は塗装する必要あるの?」
「付帯部までにお金をかけたくないんだけど・・・」
とお考えの方は多いと思います。
結論から言うと、付帯部にも塗装が必要であり、外壁塗装と合わせて行った方が良いです。
そこで今回は、付帯部塗装の必要性や費用相場、付帯部に使うべき塗料、そして業者選びの注意点など、付帯部塗装で知っておくべき情報をひとまとめにしましたので、ぜひご一読ください。
付帯部とは?外壁塗装と一緒に行う必要はある?【おすすめの塗料と費用を徹底解説】
目次
付帯部とは
付帯部とは具体的には下記の箇所のことを言います。
それぞれに名称があり、建物全体の防水性や耐久性を高める上で大きな役割を果たします。
代表的な付帯部と役割を説明していきます。
それぞれの名称と役割
・雨樋(あまどい)
雨樋は、屋根の端に設置され、雨水を集めて排水する役割を持っています。
具体的には、屋根から流れてきた雨水を集め、下部の排水口から地面へ排出することで、雨水が外壁に流れ落ちるのを防ぎます。
雨樋がない場合、屋根から流れ落ちてきた雨水が外壁に流れ、外壁の腐食やカビの発生などの問題が生じることがあります。
そのため、雨樋は外壁の劣化を防ぐのに非常に重要な役割を持っています。
・軒天(のきてん)
軒天とは、屋根が外壁の外に伸びている部分の裏側で、軒裏天井(のきうらてんじょう)とも呼ばれます。
この軒天には、雨風が直接外壁に当たらないように保護する役割があります。
軒天がない場合、雨水や風が直接外壁に当たるため、外壁が劣化しやすくなります。
また、軒天は、屋根の裏面の下地を雨水から守る役割もあります。
軒天がない場合は屋根の裏面が露出し、雨水が侵入して屋根内部が劣化しやすくります。
よって、軒天は外壁のみでなく、屋根自体の耐久性を高める役割も持ちます。
・破風板(はふいた)
破風板とは、屋根の先端部分に付けられた板で、屋根と外壁をつなぎ、雨風から建物を守る役割があります。
屋根は、上からの雨や風には強い構造を持ちますが、横や下からの雨風には弱い特徴があります。
例えば台風などの強風が、下から上に向かって吹いた時、屋根は釘や接着剤の固定力にしか頼ることができず、屋根が飛ばされる危険性があります。
しかし、破風板があることでその強風を分散させ、屋根が剥がされるのを防いでくれます。
また、破風板は屋根の隙間から雨水が浸入するのを防ぐ役割もあります。
なお、破風板と似た箇所で、雨樋がある方の屋根先に被せてある板のことを「鼻隠し」と呼び、これも破風板と同様の役割を果たします。
付帯部はほかにもいくつか名称と役割がありますが、それぞれが家全体の耐久性を支えてくれる機能を持つ大切な存在です。
付帯部に塗装は必要?
塗装のことを考えると、どうしても外壁や屋根だけを考えがちですが、付帯部にも塗装が必要です。
もちろん、必ず塗装しないといけないわけではありませんが、付帯部の劣化具合によっては、塗装が必要な箇所が出てきます。
付帯部に塗装が必要な理由は2つあります。
外壁塗装だけだと付帯部の劣化が目立つ
外壁や屋根塗装を行うと、新築時のような美しさが戻りますが、付帯部をそのままにしておくと、劣化部分が目立ってしまいます。
他の部分が綺麗になったことで、付帯部の劣化部分が従来以上に劣化しているように見え、全体の仕上がりが思ったものと異なる可能性があります。
付帯部の機能性を向上させる
付帯部の塗装は建物の見た目を綺麗にするだけでなく、建物の耐久性を上げるためにも必要です。
第一章で説明した通り、付帯部には、外壁や屋根が長持ちするために、耐久性や防水性を高める役割があります。
付帯部を塗装しないことで、ひび割れやサビが発生し、それぞれの機能が弱まってしまいます。
それが外壁や屋根の劣化に影響し、最終的には雨漏りを引き起こします。
よって、付帯部の塗装は、建物をより美しく、より長持ちさせるために必要なのです。
では、付帯部の塗装はどのようなタイミングで行うと良いのでしょうか?
付帯部は外壁塗装と同時に行った方が良い理由
一般的に、付帯部の塗装は外壁や屋根の塗装と一緒に行われます。
なぜなら、一緒に行った方が足場費用や職人の人件費が浮くからです。
例えば塗装を行う場合、安全性の為、足場の組み立てを行うのが基本ですが、その費用は30坪の住宅で大体10~15万円です。
外壁塗装と付帯部塗装を一度に行うのであれば、この足場の費用は一回で済みます。
しかし、外壁塗装が完了し、足場解体が行われた後に、別のタイミングで付帯塗装を依頼した場合、再度足場の組み立てが必要となり、この費用がまた発生してしまいます。
また、職人も付帯塗装の為だけに新たに人件費がかかるため、外壁と一緒に行った方が、職人を動かす上でも効率が良いのです。
このように、付帯部塗装の為だけに、足場や職人の費用を払うのはもったいないため、せっかくなら外壁や屋根塗装に合わせて付帯部塗装も行うお客様が多いのです。
特に塗装が必要な付帯部は?
・雨樋
雨樋は外壁の前を縦断するように位置し、外壁のみ塗装した場合に、外から見ると、雨樋の汚れや劣化が余計に目立つため、外壁塗装と一緒に塗装されることが多いです。
また、雨樋の劣化により、屋根を伝った雨水があふれ出し、外壁に雨水が直接当たり、劣化の原因となるため、外壁を長持ちさせるためにも塗装が必要です。
・軒天
軒天はひび割れや塗膜の膨れ・はがれ、カビ・藻などが発生しやすい箇所です。
よって外壁塗装と一緒に軒天も綺麗にして、耐久性を高める必要があります。
ただし、軒天にシミが発生している場合は、塗装だけでは補修できない場合があります。
これは、シミが発生しているときは、雨漏りが既に起きていると考えられるからです。
この場合、塗装ではなく、軒天や破風などの部材自体を張り替える必要があります。
張り替えは塗装よりもさらに費用が発生するので、外壁塗装時には軒天にシミがないかも一緒に確認してもらった方が良いです。
(余談ですが、建物が雨漏りしているかどうかを見るときは、まず軒天にシミがあるかどうかを確認します。)
・破風板や鼻隠し
外壁に加えて屋根も塗装する場合は、破風板や鼻隠しも一緒に塗装されることが一般的です。
破風板の劣化を放置すると、強風を分散する力が弱まり、せっかく塗装した屋根がダメージを受けやすくなったり、屋根内部に雨水が侵入し、雨漏りが発生しやすくなったりします。
よって、破風板は屋根や外壁と一緒に塗装されることが多いのです。
この3つ以外にも、庇や水切りなども外壁と一緒に塗装されることが多いです。
付帯部のどこを塗装すべきかは、劣化具合や外壁と屋根のどちらを塗装するかによっても変わりますので、実際にはプロに診断してもらうことが大切です。
付帯部塗装におすすめの塗料とカラー
では、付帯部塗装を行う際に、どのような塗料を使えば良いのか、また、どのようなカラーが良いのかを説明していきます。
塗料は外壁や屋根と同じグレードに揃えた方が良い
付帯部塗装で塗料を選ぶ時は、外壁や屋根塗装に使う塗料と同じグレードの塗料を使うことをお勧めします。
理由は、付帯部は外壁よりも雨水や紫外線が直接当たりやすく、サビや剥がれが起きやすいところでもあるため、グレードの低いものを選んでしまうと、付帯部が先に劣化してしまうからです。
また、塗装周期で考えた時、一般的には付帯部塗装は外壁や屋根と同じタイミングで行われます。
外壁よりも付帯部の塗料の方がグレードの低い場合、外壁塗装を行う頃には既に付帯部の劣化が著しく、補修が必要になるケースがあります。
となると、塗装以外にも費用が発生してしまいます。
以上のことから、できる限り外壁や屋根と同じ塗料を使った方が良いです。
費用が気になる方は価格が低めで密着性が良いものを
外壁や屋根と同じグレードにしてしまうと、どうしても費用が気になる方も多いと思います。
そこで、付帯部にはそこまでお金をかけたくないという方には、2液型のシリコン塗料をおすすめします。
なぜなら、価格が安めであり、かつ密着性が高く塗膜が剥がれにくいからです。
シリコン塗料はグレードで言うと下記に位置し、価格の割には長持ちしやすい塗料として有名です。
また、2液型塗料には硬化剤が混ざっているため、塗料の密着が良く剥がれにくいものとなり、仕上がりもばっちり綺麗にまとまります。
よって、シリコンで価格を抑えつつも、2液型で耐久性を高めた塗料をお勧めします。
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付帯部塗装におすすめのカラー
付帯部塗装のカラーは、外壁や屋根のカラーを選ぶ時と同じくらい慎重に行うべきです。
付帯部は建物のアクセントとなりますので、全体のバランスを考慮する必要があります。
基本的には、サッシの色に合わせるとバランスは良くなります。
サッシにはグレーやブラック、ブロンズなどのカラーが選ばれるのが一般的ですが、付帯部も同系のカラーにすることで、建物の統一感が生まれます。
付帯部塗装の費用相場
付帯部塗装の費用は、塗料を塗る面積や塗料の種類などによって変わってきます。
以下が相場です。
付帯部塗装の相場 | |
雨樋 | 650円~1,200円/㎡ |
軒天 | 800円~1,200円/㎡ |
破風板・鼻隠し | 700円~1,200円/㎡ |
雨戸 | 2,000円~5,000円/枚 |
シャッター | 1,400円~3,000円/㎡ |
換気フード | 500円~700円/個 |
エアコンのダクトカバー | 900円~1,200円/台 |
付帯部塗装の注意点
付帯部塗装を行う際に注意すべき点がいくつかあります。
下記の4点に留意しながら優良な業者を選ぶことが大切です。
見積もり書の「一式表記」には注意
塗装にかかる費用は、具体的な塗料名と平米数や塗る個数によって算出されます。
「付帯部塗装一式」と省略された場合は、その金額の妥当性や根拠が不明となってしまいます。
こういった見積書の場合、必要以上のお金が盛り込まれている可能性が高いので、注意が必要です。
参考程度に当店の見積書を載せておきます。
色選びにはカラーシュミレーションを
付帯部はカラー選びに失敗すると、全体の仕上がりが大きく異なるので注意が必要です。
付帯部の中で、雨樋、破風板、庇、水切りは、サッシ廻りのカラーと合わせた方が全体のバランスが良いです。
軒天に関しては、汚れが付きやすい箇所ですので基本的にはグレーなどの暗めの色が最適です。
中にはアクセントカラーとして外壁と違った色を取り入れたいというご要望もありますので、その際はカラーシミュレーションを使ったうえで、仕上がりのイメージをより具体化した方が安心です。
鉄部塗装は錆止め塗料を全体的に塗ってもらうこと
鉄部はサビが発生しやすい箇所なので、錆止め塗料を用いますが、錆が発生している箇所しか塗らない業者がいます。
鉄部は、錆が発生している箇所だけでなく、全体に錆止め塗装を行うことで、錆の発生を抑え、塗料の密着性も高まります。
よって今後の錆がより発生しづらくなるように将来のこともしっかり考えた上で長持ちする塗装を行ってくれる業者を選んだほうが良いです。
シャッターの塗装は薄く丁寧に塗ること
シャッターを塗装する際の注意点として薄く塗る必要があります。
なぜなら、厚く塗装してしまうと、可動域が狭くなったり、閉じた際にシャッターの板同士がくっついてしまったり、擦り傷がついたりなどのトラブルが起きてしまうからです。
また、シャッターはローラーなどを使って厚さが均一になるように丁寧に塗る必要があります。
ここを雑に塗装すると、塗料の厚い部分から下に塗料が垂れてしまい、仕上がりも悪くなってしまいます。
よってシャッターは薄く、厚さが均一になるように、しっかり配慮の効いた丁寧な塗装を行う業者を選んだほうが良いです。
下地処理を大切にする業者を選ぶ
屋根や外壁のみでなく、付帯部にも下地処理が欠かせません。
付帯部は、雨風が直接当たりやすいため、汚れやサビが発生しやすい箇所でもあります。
例えば、雨樋は表面が滑らかなため、塗料が剥がれやすい場所です。
そのため、塗料の食い付きを高め、剥がれにくくするために、下地処理としてケレン掛けが必要です。
また、軒天は太陽光がなかなか当たらないため、湿気が溜まりやすく、カビなどが発生します。
下地処理として、高圧洗浄やブラッシングなどで清掃した上で塗装することが必要です。
これらの下地処理をしておかないと、どんなに良い塗料を塗ったとしても数年で剥がれ落ちてしまいます。
よって、付帯部に限らず、外壁や屋根塗装も含めて、下地処理に時間をかけて丁寧に行なってくれる業者に依頼するのことが失敗しない結果に繋がります。
当店の下地処理方法が気になられる方はよかったら下記をご確認ください。
まとめ
今回は付帯部塗装について説明しましたがいかがでしたでしょうか?
付帯部は、建物内の各所にあり、それぞれが機能して建物全体の耐久性を高めてくれます。
付帯部は外壁と一緒に塗装することで、費用を抑えながら劣化や腐食を防止し、外観や機能性を向上させることができます。
また、付帯部塗装の費用相場や注意点についても確認しましょう。
見積もり書の「一式表記」には注意し、色選びにはカラーシュミレーションを行い、密着性が良く価格が低めの塗料を選ぶことが大切です。
そして、下地処理をしっかり行ってくれる信頼できる業者を選ぶことも忘れずにしましょう。
本記事は以上となります。
長文にも関わらず最後までお読み頂きありがとうございました。
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